◆あなたに贈る日めくり人間革命◆
※今日一日このスピーチの実戦を心がけてください。
 あなたの人間革命に乾杯!
◇苦難◇
第1346回
2017-01-12
難を乗り越える信心(6) 
 <『仏になる道は必ず身命をすつるほどの事あり』> 
 『本より学文し候し事は仏教をきはめて仏になり恩ある人をも・たすけんと思ふ、仏になる道は必ず身命をすつるほどの事ありてこそ仏にはなり候らめと・をしはからる、既に経文のごとく悪口・罵詈・刀杖・瓦礫・数数見擯出と説かれてかかるめに値い候こそ法華経をよむにて候らめと、いよいよ信心もおこり後生もたのもしく候、死して候はば必ず各各をも・たすけたてまつるべし』(佐渡御勘気抄、891頁)
  この「佐渡御勘気抄」は、佐渡に向かわれる直前に著された一書です。門下の不信や不安が渦巻いている時でもありました。
  そうした中で大聖人は、厳然と『仏になる道は必ず身命をすつるほどの事ありてこそ仏にはなり候らめ』と仰せです。
  大難の中でこそ、仏の生命を現していくことができる。小さな自分の殻を打ち破り、内なる妙法と一体の大我の生命となるのです。ゆえに題目を唱え抜き、「師子王の心」を取り出だして、難と格闘することです。
  人間は、運命を嘆き、宿命に翻弄され、苦しむだけの存在ではない。難を乗り越えて、自他共の幸福を勝ち開く。その力を無限に解き放つための哲理が妙法です。そのための信心です。この境涯革命、人間革命を成し遂げるには、不惜身命の実践が欠かせないのです。
  「開目抄」にも『我並びに我が弟子・諸難ありとも疑う心なくば自然に仏界にいたるべし』(開目抄、234頁)と仰せです。
  いかなる難に直面しても、疑いを起こさず、敢然と信心を貫き通していけば、必ず仏界の生命が涌現できる。
  大事なことは、「まことの時」に、師の言葉を忘れず、ひとたび決めた師弟の道を、同志と共に、断固進み抜いていく信心です。
  本抄に『法華経をよむにて候らめ』と仰せの通り、佐渡流罪などの諸難は、大聖人が法華経の行者の証しであると仰せです。
  現実に仏の未来記である法華経を身読しているのは誰かのか。本当に民衆救済に立ち上がり、戦っているのは誰なのか。大聖人しかいないとの烈々たる宣言です。
  続いて『いよいよ信心もおこり後生もたのもしく候』と綴られています。
 恩師は、力強く訴えられました。
  「牧口先生が幾たびとなく弟子に語った、この言葉を断じて忘れてはならない。『悪口罵詈、猶多怨嫉の難は法華経の実践者の誉れなのである』と」
  地域のため、社会のため、世界の平和のために、誰が本気になって尽くしているのか。それは、学会員です。
  私たちは、無理解や偏見などから圧迫を受けたとしても、すべては法華経の行者の誉れと愉快に堂々と前進していけばいいのです。
  『石に金を・かふるにあらずや』(佐渡御勘気抄、891頁)です。
  苦難を乗り越えて、信心を貫き、広宣流布に生き抜く人は、凡夫の身のままで、胸中に大聖人と同じ最極の生命を涌現することができる。戦えば戦うほど、自分自身の仏の力が引き出せる。信心は、その秘術です。
 (つづく)
大白蓮華2016年3月号№797 難を乗り越える信心―師子王の心で挑みゆけ 35頁~45頁 
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