◆あなたに贈る日めくり人間革命◆
※今日一日このスピーチの実戦を心がけてください。
あなたの人間革命に乾杯!
◇四月二十四日◇
第0905回
2015-04-25
四月二十四日
<一体、学会精神は、どこにあるのか!>
一九七九年(昭和五十四年)の四月二十四日――。
この日、私は、十九年間にわたって務めた、創価学会第三代会長を退き、名誉会長となった。
全国の、いや、全世界の同志は、その発表に、愕然として声をのんだ。
その背後には、悪辣なる宗門の権力があり、その宗門と結託した反逆の退転者たちの、ありとあらゆる学会攻撃があった。
なかんずく、私を破壊させようとした、言語に絶する謀略と弾圧であった。
正義から転落した、その敗北者たちは、今でも、その逆恨みをはらさんと、卑劣な策略を続けている。これは、ご存じのとおりである。
御聖訓には、随所に説かれている。
『法華経の行者は諸々の無智の人のために必ず悪口罵詈等の迫害を受ける』と(御書140頁等、趣意)。
広宣流布の闘争のゆえに、「悪口罵詈」されるのが、真の法華経の行者といえるのである。さらに「佐渡御書」には、『賢人・聖人は罵詈して試みるものである』(御書958頁、通解)と。
真実の信仰者は、罵詈され、讒言され、嘲笑されて、初めてわかる。
畜生のごとき坊主らの暴圧による、わが友たちの苦悩を、悲鳴を、激怒の声を聞くたびに、私の心は血の涙に濡れた。心痛に、夜も眠れなかった。
私は、健気な創価の同志を守るため、一心不乱に、僧俗の和合の道を探り続けた。しかし、後に退転した、ある最高幹部の不用意な発言から、その努力が、いっさい水泡に帰しかねない状況になってしまったのである。
それは、最初から、学会破壊を狙っていた仮面の陰謀家どもの好餌となった。
坊主らは、狂ったように「責任をとれ」と騒ぎ立てた。
私は苦悩した。
――これ以上、学会員が苦しみ、坊主たちに苛(いじ)められることだけは、絶対に防がねばならない。
戸田先生が「戸田の命よりも大事な学会の組織」といわれた学会である。民衆の幸福のため、広宣流布のため、世界の平和のための、仏意仏勅の組織である。
私の心中では、ただ一身に泥をかぶり、会長を辞める気持ちで固まっていった。
また、いずれ後進に道を譲ることは、何年も前から考えてきたことであった。
ある日、最高幹部たちに、私は聞いた。「私が会長を辞めれば、事態は収まるんだな」。
沈痛な空気が流れた。やがて、誰かが口を開いた。
「時の流れは逆らえません」
沈黙が凍りついた。
わが胸に、痛みが走った。
――たとえ皆が反対しても、自分が頭を下げて混乱が収まるのなら、それでいい。実際、私の会長辞任は、避けられないことかもしれない。
また、激しい攻防戦のなかで、皆が神経をすり減らして、必死に戦ってきたこともわかっている。
しかし、時流とはなんだ! 問題は、その奥底の微妙な一念ではないか。
そこには、学会を死守しようという闘魂も、いかなる時代になっても、私とともに戦おうという気概も感じられなかった。
宗門は、学会の宗教法人を解散させるという魂胆をもって、戦いを挑んできた。それを推進したのは、あの悪名高き弁護士たちである。
それを知ってか知らずか、幹部たちは、宗門と退転・反逆者の策略に、完全に虜になってしまったのである。
情けなく、また、私はあきれ果てた。
戸田会長は、遺言された。
「第三代会長を守れ! 絶対に、一生涯、守れ! そうすれば、必ず広宣流布できる」と。
この恩師の精神を、学会幹部は忘れてしまったのか。
なんと哀れな敗北者の姿よ。
ただ状況に押し流されてしまうのなら、一体、学会精神は、どこにあるのか!
1999.4.27 随筆 新・人間革命 嵐の「4・24」 断じて忘るな! 学会精神を(抜粋)
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