◆あなたに贈る日めくり人間革命◆
※今日一日このスピーチの実戦を心がけてください。
あなたの人間革命に乾杯!
◇極悪◇
第1131回
2016-02-07
「悪」の結末 (前半)
<因果は厳然たり!>
『神曲』は、「地獄篇」「煉獄篇」「天堂篇」の三部・全百歌からなる、壮大な詩である。
――人生の半ばで暗い森に入り込み、正しき道に迷ったダンテ。絶望する彼の前に、師匠と仰ぐ、古代ローマの大詩人ウェルギリウスが現れる。
師に導かれて、ダンテは、地獄を下り、煉獄(罪を浄める世界)を通り、過去・現在の人間すべてが裁かれている実相を見つめながら、旅をする。
そして天堂編で、ダンテにとっての″、永遠の女性″ベアトリーチェに導かれて、至高天へと上昇していく――。
『神曲』は、たんなる復讐の物語ではない。人生の袋小路で行き詰まったダンテ自身が、救いを求めていく″人間革命の旅″である。
そして全編は「悪は必ず裁かれる」「善人は絶対に報われる」との厳粛なる因果律に貫かれている。
たとえば、地獄には、体を切り裂かれた罪人たちがいた。
その一人が言うには、″自分は麗しく結ばれていた人々を仲違いさせ、その結合を切り裂いたから、その報いで、こうなっ。すべては、因果応報だ″と。
また、「偽善者」――すなわち表面は善を装いながら、内心に悪をいだいていた人間。彼らは地獄で、表は金ピカだが、裏は鉛製で、恐ろしく重たいマントを着せられて、涙を流しながら、歩き続けなければならない。
さらに、何も行動を起こさず、「ただ自分のためだけ」に生きた人間、臆病風に吹かれて、みずからの責任を捨てた人間の姿も惨めである。「本当の人生を生きたことのない」彼らは、地獄にも、天国にも入ることを拒否され、地獄の入り口で、忌まわしい虫に刺され、泣きながら走りまわっているのである。
また、嫉妬に狂って、大切な仲間を排斥した人間の末路は、わびしい。嫉妬ゆえに、自分の周囲から、よき人々が次々に消え去り、邪悪な毒を含んだ人間ばかりが集まり、一家眷属もろとも滅亡していく。
さらに、有徳の人物に対して、事実無根の罪をでっち上げて、おとしいれようとした嘘つきの女は、地獄の谷底に落ちて、自分の身が熱で燃えたぎり、言い知れぬ悪臭を放ち続けている。未来永劫、身動きもとれない。
「悪魔は嘘つき、嘘の父親」(「地獄篇第二十二歌」)と、ダンテは喝破している。
また、善なる人を讒言して苦しめた人間は、その報いとして、明るい笑いを失うとも書かれている。その一方で、讒言され、悲運に見舞われた魂は、天上の星々の世界にあっては、燦然と光を放っていくのである。(つづく)
2001年2月19日東京婦人部の最高協議会
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